借金に追われて自力では、手に負えなくなることも珍しくありませんよね。
こんなときに借金を返す協力者を集められないかな…
それなら、近年利用者が増えてきている「クラウドファンディング」に挑戦してみませんか？
でも仕組みがわからないし、ヘタに手を出すと余計借金がかさみそうだよね…
クラウドファンディングには種類が複数あります。
金銭以外の価値をリターンすることも可能なんですよ。
そこで今回は筆者が調べた、借金返済をするために必要なクラウドファンディングの情報をまとめてご紹介します。
この記事を読めば、借金返済の手助けをしてくれる人がきっと見つかりますよ。
クラウドファンディングとは
クラウドファンディングとは、「群衆(crowd)」と「資金調達 (funding)」の意味を合わせ持った造語であり、別名ソーシャルファンディングともいわれています。
宗教施設の修繕のためにお布施を募集する「勧進」が由来しており、インターネットを通してプロジェクトを実現させるための資金を募り、起案者は出資してくれた支援者にリターンする、という仕組みになっているのです。
人に応援してもらえると、頑張って借金を返す気持ちになれるよね！
年々普及してきておりプロジェクトやリターン方法などが多様化しています。
お金を提供してくれた人たちに、自分に合った方法で恩返しできるのね！
始めるときの基本的な流れ
会社によって細かな違いがありますが、通常の大まかな流れは以下の通りです。
- プロジェクト内容や目標額、募集期間、リターンの方法を決めておく。
- 事業者に相談したり提案したりする(審査あり)
- 審査が通ったらページを作成する(担当者がつく会社もある)
- 支援者から資金を集める。
- 支援者にリターンを提供する。
- プロジェクトを遂行する。
審査では資金が集まる見込みがどれだけあるかを重要視しています。
応援したくなるようなアイデアを作るのが大事だね！
クラウドファンディングの種類
先述のとおり、クラウドファンディングには様々な形式があります。
大別すると「購入型」「寄附型」「金融型」の3つのタイプがあるのです。
購入型
金銭以外でリターンができるのが購入型の特徴です。
国内の代表的なタイプで、多くのクラウドファンディングがこの方法を取り入れています。
有名な会社では「CAMPFIRE」があります。
CAMPFIRE 公式ホームページより引用
お店の貸し切りや、まだ発売していない商品といった、市販に出回っていないサービスや商品の提供が主流となっています。
普段なかなか買えないような価値をリターンすることが多いんだね。
起案者にとってはお金をかけずに済み、支援者からすれば希少価値のあるリターンを得られやすいというメリットがあります。
寄附型
寄附型は、支援者がリターンを必要としないタイプのクラウドファンディングです。
調達された資金は寄附になるため、基本的に対価性のないリターンに限ります。
メールでお礼の言葉を送ったり、プロジェクトの活動内容を報告したりするケースが多いですね。
目的達成を見守ってもらえると励みになるわね！
リターンに対価性がない分、いかに人の感情に訴えかけるアイデアを作れるかが重要になってきます。
よく知られているのが「READYFOR Charity」です。
READYFOR Charity 公式ホームページより引用
金融型
金融型は支援者に対して、金銭でリターンするクラウドファンディングです。
金融型には少ない投資から始められる会社が多く、さらに3つのタイプに分けられます。
- 複数の個人から資金を調達する「融資型(ソーシャルレンディング)」
https://www.sbi-sociallending.jp/
SBIソーシャルレンディング 公式ホームページより引用
- ビジネスに対しての資金を募り、売上によって収益が変動する「ファンド型」
セキュリテ 公式ホームページより引用
- 支援者が未公開企業の株を受け取れる「株式型」
GoAngel 公式ホームページより引用
例えば融資型では「SBIソーシャルレンディング」
ファンド型は「セキュリテ」株式型だと「GoAngel」などがあります。
あまりお金を持っていなくても始められるクラウドファンディングが多いみたいだね！
日本の金融型は近年増加傾向にあり、今後も利用者が増えていくことが予想されます。
募集方式
募集方式には「All or Nothing」「All In」の2種類があります。
All or Nothing
期限内に目標金額まで資金を集められなければ、それまで集めたお金を返金することになり、リターンを行う義務はありません。
目標金額の設定や宣伝方法によって、支援者数が大きく変わるのが特徴です。
プロジェクト達成の日に決済するか、もしくは募集期間が終わったら決済する場合があります。
All In
目標金額を達成できなくても集めた資金をもらうことができる方式です。
ただし資金を募集した時点でプロジェクトを遂行する約束が発生し、目標額に届かなくても支援者にはリターンを提供しなければなりません。
例えば目標金額が50万円で、35万円しか集まらなかった場合、All or Nothingだと35万円返金、All Inなら35万円を返金せず資金にできるということになります。
目標金額を達成しないとプロジェクトを遂行できないならAll or Nothing、目標金額より少なくてもプロジェクトが実施可能ならAll Inがよさそうね。
メリット
リターンの選択肢が広い
クラウドファンディングによってリターンの方法が様々なので、自分に合う条件が見つかりやすいのが大きな利点です。
商品やサービスでリターンできるところが多いから返せるお金がなくても選びやすいね！
完全報酬型
クラウドファンディングが誰でも始められやすいと言われている理由の一つに、完全報酬型が多いことがあげられます。
審査料金と掲載料金が無料なので、プロジェクトが成立しなければ料金が発生せず、始めるときの金銭的なハードルが低いのが利点です。
決済手数料を含む合計の手数料を、調達した資金の10～20％に設定している会社が主流です。
手数料に消費税がつくのでご注意ください。
プロジェクトが成立したとき、調達資金があまり集まらなかったとしても、その分クラウドファンディングに支払う金額が少なくて済むんだね。
そうですね。
ただ、参加した時期や一部のクラウドファンディングによっては支払い条件が異なる場合があるので、参加する前に確認した方がいいですね。
誰でも参加しやすい
クラウドファンディングは通常、事業の経験がなくても、特に資格を持っていなくても挑戦できるのも魅力です。
資格や実績を作らなくてもすぐに資金を募集できるのはとてもありがたいわね。
デメリット・リスクと注意点
いいアイデアがないと難しい
画期的で共感を呼ぶアイデアが作れないと数万円ほどしか調達できないときもあります。
しかし、成功すれば150万前後は集められるとも言われており、短期間でたくさんの支援金を集められた事例もあります。
少しでも資金を調達できるように、運営者と相談して、自分に合ったアイデアやクラウドファンディングを探してみましょう。
個人情報を悪用される恐れがある
インターネット上では資金が必要な理由や自身の背景の伝え方次第で、不特定多数の人に、知られたくない個人情報まで知られてしまう可能性があります。
自分のプライベートと密接につながっている情報をむやみに公開したり、SNSと連携したりすると、個人情報を悪用しようとする人に見られ、街中やネット上でつきまとわれたり、知り合いに知られたくない情報まで拡散されたりすることも考えられます。
こうしたリスクを踏まえて、情報をどこまで提示すればいいのか、運営者と相談するなどしてしっかり見極めましょう。
プロジェクトが実行できなくなったら社会的信用を落としかねない
信用をお金に替えるのがクラウドファンディングの特徴です。
そのため、リターンをしてもプロジェクトが形にならなければ反感を買う可能性があります。
出資してくれた人のなかには確かにリターンを求めている部分もあるかもしれません。
しかし、支援者はあくまでも起案者にプロジェクトを成功してほしいという応援の気持ちを込めて協力しくれているので、企画が形にならなければトラブルに発展することも考えられます。
そうした事態を未然に防ぐためにも、契約をする前に起案者と支援者は条件や気になることなどについて充分に相談したり、クラウドファンディングを利用する際の注意事項をちゃんと確認したりしましょう。
なんだか自分たちだけではトラブルを起こしそうで不安ね…
それなら、プロジェクトが上手くいかない場合のアドバイスをしてくれるクラウドファンディングもあるので、気になる人はサポート体制もチェックしてみましょう。
支援者を集めるポイントは？
協力してくれるパターンを把握して支援者に思いが届く投稿をしましょう。
支援者に共感してもらったり、興味を持ってもらえたりすることが支援者を集めるコツです。
共感を呼ぶストーリーを伝える
起案者が、借金を返済することでどんなプロジェクトを成立させたいのかを、気持ちを込めて発信することが重要です。
クラウドファンディングでは、人の感情に訴えるプロジェクトにすることで支援者の集まる数が大きく変わってきます。
しかし起案者の目的が不明確だと、支援者からすれば、自分の興味のある内容か、起案者の人物像が不透明なため応援したくなるのか把握しにくく、資金を出資する決め手に欠けてしまいます。
したがって、ただ「借金を返したい」だけではなく、なぜ借金を返したいのか、具体的に目的を伝えると支援者が集まりやすくなります。
- 借金の返済をして、代々引き継がれてきた店の経営困難な苦境を脱したい
- 債務をなくして人を感動させる新商品を世に出したい。
借金を返済して実現させたい目的が、応援してあげたくなったり共感を感じるような内容だと、支援してくれる人が集まるようになるんだね。
そうですね。
ただし、先述にあるように個人情報の取り扱いには注意しましょう。
購入型のポイントは、プロジェクトに関する希少価値のあるリターン
支援者を集めるリターンには主に、「お金があっても通常ではなかなか手に入らない」「プロジェクトに関連している」といった特徴があります。
プロジェクトに興味を持つ人が支援してくれる確率が高いので、そのプロジェクトに沿った希少価値のあるリターンがあるとさらに関心を引き寄せられます。
- プロジェクトの内容が「自身の店を経営する」という目的なら、リターンは支援者限定で店を貸し切りで招待する。
- 新商品発売のために資金を募っているなら、まだ市販に出回っていないうちにその商品を支援者に提供する。
上記のような、他では得られないようなリターンを提供すると、他の起案者との差別化を図れるようになります。
自分にしかできないリターンをすることがポイントなんだね！
返済するだけじゃなくて、自分のできることが世間にとってどれほど必要とされているのか知る機会にもなるわね。
まとめ
- クラウドファンディングとは、目的達成のためにインターネットを介して応援してくれる人からお金を集める仕組みのことで、投稿するには審査を受ける必要がある。
- 大別すると「購入型」「寄付型」「金融型」に分けられる。
- 実施方式は2種類。
「All or Nothing」は、期限までに目標金額まで集められなかったらリターンの義務はなく、返金する方式。
「All In」は、目標金額に届かなくても出資者にリターンを行ったり、プロジェクトを遂行したりする義務があり、もらった資金を使える方式。
- クラウドファンディングのメリットは金銭以外のリターンも選べ、完全報酬型で調達が失敗したとしてもその分支払いはしなくて済むので、特別な資格や実績は必要なく、誰でも参加しやすい。
- 注意することは、自分に合ったアイデアと相性のいいクラウドファンディングを選ぶこと。
※個人情報を悪用されないように情報の公開に注意して、起案者と支援者は事前にトラブルがないように充分に相談したり、注意事項を確認したりすること。
- 資金を調達するポイントは共感を持ってもらうような起案者のストーリーを発信すること。
ただし個人情報の取り扱いに注意して、プロジェクトに関する希少価値のあるリターンを提供しましょう。
クラウドファンディングは近年、多様化してきており、支払いのルールや投稿できるジャンルなど様々なタイプができてきました。
自分にとって、どんなクラウドファンディングでどんな投稿をすれば支援してもらえるのかよく検討してみることをおすすめします。
この記事をきっかけに、クラウドファンディングを通して協力をしてくれる人ができれば嬉しく思います。
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