主婦業をされている方なら誰もがお金に不自由せずに、夫と平穏に暮らしたいと思いますよね。
しかし婚姻生活に悩みはつきもの。
お金に関する不安を抱えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
主人の借金に振り回されたくないな…
自分にも支払いの義務があるのか、借金を背負ったパートナーと今後はどう付き合っていけばいいのか、気になるところですよね。
そこで今回は夫の借金の問題を解決する方法をまとめてみました。
対策を立てるには、夫の借金の目的や、借入の際の契約内容を確認する必要があります。
それでは詳しく説明していきます。
課題と一つ一つていねいに向き合っていけば難しくありません。
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夫の借金を返済する義務は?
原則として、夫の個人的な借金(ギャンブルや浪費など)を、妻が返済する義務はありません。
しかし、夫がブラックリスト状態になったりすると、今後、家族で一緒に生活を送るうえでどうしても借金をしなければならないときに、妻だけが債務者としての責任を負わなければなりません。
こうした事態を少しでも防ぐために、自分には返済義務がなくても問題意識を持って対策する必要があります。
夫の個人的な借金の対処法は?
旦那さんが自分で返済して、今後はむやみに借金をしないようにサポートすることが先決です。
借金を把握する
意外と見落としがちなのが借金を「いつ」「どこから」「どれだけ」借りたのかを確認することです。
もし闇金融から借りたとすると、法外な利息をつけて借金の返済を強要してきたり、違法な取り立てをされたりと、日常生活に大きな支障がでてきてしまいます。
また、信用情報機関で情報開示をしてもらうためには、債務者本人が申請しなければなりません。
そのためにも一人で負担を抱え込まずに夫にも協力してもらうことが不可欠となります。
それに、黙っているかもしれないから、見慣れないカードの明細書が届いたり、夫が派手な生活を送るようになったりしたら要注意ね!
担保をつけたのかもチェックしましょう。
返済ができないと、家や土地など、担保にしていた財産を取り上げられてしまいます。
借金をしてしまう理由を聞く
浪費やギャンブルなどで借金をする人は同じことを繰り返す傾向があります。
そうならないためにも、原因を見つけて対処する必要があるのです。
借金を繰り返すのは浪費ぐせやギャンブル依存症、それにお金を手軽に借りられる状態であることなどがよくある理由としてあげられます。
お互いが借金に対してどう思っているか確認する
自分が借金を何とかしたいと思っていても、夫が借金に対して問題意識が足りなかったりすると、期待を裏切られることも考えられます。
今後は借金に対してどう向き合っていきたいのか、気持ちのすれ違いが無いように確認しておきましょう。
夫の収支を管理する
夫の収支を管理することが、ムダな借金を作らせないための近道となります。
お金を借りるクセは本人の意思だけではなかなか直らなかったりするので、借金をしたくてもできない状況を作っておいて金銭感覚を矯正することが肝心です。
まずは自分が家計の管理をして、旦那さんには限られたお小遣いのなかから計画的に返済する習慣を作ってもらいましょう。
第三者に相談する
借金をする人に、お金を借りたら今後どんな影響があるかのをわかってもらうためには、外部の人間に事情を相談することが重要です。
例えばお互いの両親などに相談することで、
借金をすると恥ずかしいし迷惑をかけそうだしやめた方がいいよな…
というように、借金をしたときのデメリットを自覚してくれることでしょう。
また、心療内科や公的機関で診断したり、自助グループに参加して同じような悩みを持つ人と交流して励まし合うことも効果的です。
変わらなきゃいけないって気持ちは借りた本人にもあると思うし、みんなで協力しあえばきっと前に進めるよね!
もし債務整理など、法的な手段を検討するなら、弁護士など法律の専門家に相談する必要があります。
債務整理を行うと、借金を減額したり、支払えないことを債権者に認めてもらえたりすることがあります。
しかし、手続きを進めるための手数料が必要だったり、信用情報機関に手続きが記録されることで数年間は借入ができなくなる、といったデメリットもでてくるので、慎重に専門家の意見も取り入れながら対策を立てましょう。
改善されないなら離婚も考える
勝手な借金にこれ以上振り回されたくないという思いが積もることによって、パートナーの元を離れる道を選ばれる事例もあります。
基本的には離婚後も、個人的な借金の返済義務は夫自身にあり、改善が見られないなら離婚が成立する可能性もあります。
しかし、婚姻生活を送るために必要な借金(日常家事債務)に関しては、財産分与によって考慮されることになっているので、借金の目的次第では自分も返済の義務を負うこともあると想定しておきましょう。
妻が夫の借金の返済義務を負う条件は?その対処法は?
「日常家事債務」「保証人」「連帯保証人」によって奥さんにも支払い義務がでてきます。
日常家事債務
婚姻生活を送るために作った借金を日常家事債務といいます。
夫婦には「協力・扶助義務」があるため、借金を作っていないパートナーも、日常家事債務を返済する義務が発生します。
家賃や光熱費、車、その他にも娯楽費や収入に見合った服飾品などが、日常家事債務の対象となります。
日常家事債務と個人的な借金の線引きが難しく、家族間の事情によって判断が変わってくるので、弁護士など法律の専門家に相談することも大事です。
保証人とは?連帯保証人との違いは?
保証人とは、債務者(借りた本人)がお金を借りた目的がなんであろうと、債務者が返せなくなった場合、代わりに支払う義務を負う人のことです。
旦那さんがギャンブルや浪費といった個人的な目的で借りたとしても、借りた本人が返済できなくなったら、その借金の保証人になっている奥さんに支払い義務が移るということですね。
そして保証人には、以下のような三つの権利を持っています。
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催告の抗弁:債権者から支払い請求がきたときに、「まずは債務者本人に請求してください」と主張すること
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検索の抗弁:債権者から支払い請求がきたときに、「債務者本人に支払い能力がなければ、債務者の財産を差し押さえてください」と主張すること
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分別の利益:債務者の借金を代わりに返済しなくてはならなくなったときに、借金総額を保証人の数で割った金額のみ負担すればよいこと(例:総額500万円の借金に対して5人の保証人がいる場合、100万円に対してのみ返済義務を負う)
“引用”
ただし、連帯保証人の場合だと、上記の三つの権利を持ちません。
返済義務を連帯するということなので、連帯保証人にも、返済金額を全額返さなければいけない義務を負っているのです。
例えば旦那さんが100万円の借金を作って返せなくなったとしたら、今度はその借金の連帯保証人が、100万円を返済する義務を負うことになります。
離婚をしても返済義務の有無が変わることはないため、借金を減らしたりなくしたりするには債務整理をするしかありません。
しかし、保証人や連帯保証人が他にもいると、妻が債務整理をすれば今度はその人にまで負担をかけることになります。
ちなみに、契約のさい、債務者が無断で他人の名義を使った場合は返済義務を拒否することができます。
借金をしたときの契約内容をよく確認しましょう。
夫の個人的な借金で自分が返済の義務を負うなんてなんだか悔しいよね…
やっぱり借金って自分だけの問題じゃないよな…
むやみに借りないように気をつけよう。
まとめ
- 原則として、夫の個人的な借金(ギャンブルや浪費など)は本人以外は返済義務はない
- 個人的な借金を返すには、まずは債務者本人である夫が自分で返済できるように、周囲がサポートする
- 夫の作った借金が、日常家事債務(婚姻生活に必要な借金)だと、妻にも返済義務がある。日常家事債務は個人的な借金との線引きが難しいため、専門家の意見も取り入れる。借金は返済できなくなると、保証人や連帯保証人に負担がかかるので契約内容の確認が大事。
身近な人の借金に思い悩むこともあると思います。
そんなときにこの記事を読んでいただくことで、少しでも対策のヒントを見出せたなら幸いです。
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